こんにちはー。
瓦屋根の素朴な疑問についてお答えするブログ記事シリーズ。
一般のお客さんと話している時に、素朴な疑問を投げかけられることがあります。
僕らにとって当たり前のことは、一般の方にとっては当たり前ではない。
こういうことって屋根だけでなく、他の業種でも同じですよね。
ってことで、少し瓦の歴史をご紹介です。

瓦って一体いつから日本で使われるようになったんだろう?

瓦は日本で生み出されたモノではなく、大陸文化が日本に伝えられて初めて作られるようになったんです。
それは西暦588年以降のことと考えられています。
時代的には遣隋使とかの頃。

『日本書紀』の崇峻元年(588年)のところに、「百済国が仏舎利や僧などとともに、寺工2名、露盤博士1名、瓦博士4名、画工1名をおくってきた」という意味の記述があり、彼らの手により、法興寺(飛鳥寺)が造営されたことが、考古学的な研究からも明らかになっています。

現在2021年ですから、1433年前のこと。
瓦には想像がつかないくらい歴史があるんですね。

1400年前の瓦が今も現役で使われている【元興寺】

先ほど、出てきた法興寺(飛鳥寺)ですが、日本最古の本格的仏教寺院と言われていました。
元興寺(がんごうじ)はこのお寺が平城京遷都に伴って、移転して建てられたお寺なんです。
元興寺の屋根には建築当時の瓦が今も現役で使われていることも調査で分かってきました。

昭和30年代にこの元興寺の極楽坊本堂と禅室の解体修理が行われましたが、このとき確認された事実が驚くべきものだったのです。屋根から降ろされた4413枚の瓦のうち、法興寺から運ばれたものが約600枚、 そのうち法興寺創建時の(つまり百済からやって来た瓦博士たちが造った瓦)が、なんと約170枚も使われていたのです。
引用元 愛知県陶器瓦工業組合より

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日本最古の瓦が今も現役で働いているところを見ることができるんです!
なんか歴史のロマンを感じますわぁー。

1400年ももつ屋根材があることにビックリですね。
日本の歴史を屋根からずっと見守ってきたんだろうなぁ。
機会があったら観光に行ってみてくださいね→元興寺HP
それでは、本日もご安全に!